低身長・成長障害、SGA性低身長、ターナー症候群など成長ホルモン治療に関わる疾患について、専門医がわかりやすく解説します。

■お知らせ

年末年始休診のお知らせ
平成28年12月28日(水)〜 平成29年1月5日(木)は休診とさせていただきます。
2016.11.27
お母さんのための低身長の入門書!「子どもの身長が気になったら読む本」Q&Aを追加しました。
2015.09.24
野瀬院長監修の成長ホルモンの診断と治療の手引き書の改訂版(2015年度版)が新しく出ました。
2014.04.18
日本イーライリリー株式会社の「子どもの成長ホルモン治療」サイトで野瀬院長が紹介されています。

本イメージ 子どもの身長が 気になったら読む本
 親がわが子にしてあげられること
野瀬宰、野瀬まどか(著)
わが子の背が低いのは遺伝?お母さんのための低身長の入門書!身長にまつわる疑問に小児科専門医がお答えします。
 

低身長とは?
 両親の身長が共に高い方だと、お子さまの身長が平均より少し低いだけでも低身長だと感じられるでしょうし、 逆にご両親の身長が低いと、お子さまの身長が少々低くてもあまり気にならないこともあるでしょう。
 だから背が低いという感じだけでは一概に低身長というわけではありません。すなわち低身長とは科学的データにもとずいて 判定されなければなりません。(せめて男の子は165cmの背丈がほしいと感じているのに、162cmしかないというのは低身長ではありません)
 低身長とされているのは身長SDスコアがマイナス2.0SD以下の場合をいいます。SDとは標準偏差(Standard Deviation)のことです。これを正規分布といい、SDは統計的に算出された平均からの幅を示します。+2.0SDから-2.0SDの間に95.5%の子どもが入り、-2.0SDというのは、同性・同年齢の子どもが100人いたら低い方から2〜3番目までの子どもが含まれるます。具体的な身長は各製薬会社サイト「低身長の目安」等に示されており、低身長なら専門医を受診されることをお勧めします。

SGA性低身長
 いろいろな原因で小さく生まれる赤ちゃんがいます。 生まれたときの体重が2,500gよりも小さい赤ちゃんを、以前はひとくくりにして「未熟児」と呼んでいました。この「未熟児」の中でも、お母さんのおなかにいる期間に応じた本来の大きさよりも小さく生まれた赤ちゃんを近年ではSGA(small-for-gestational age)児と呼んでいます。
 たとえば同じ2,000gで生まれた赤ちゃんが2人いたとします。そのうち一人は予定より1ヶ月はやく生まれた(在胎36週)赤ちゃん、もう一人は予定日通り(在胎40週)だったとします。この場合、予定より1ヶ月早く生まれた赤ちゃんの方は、もし予定日まであと1ヶ月お母さんのおなかにいて成熟すれば2,500gを超えていたことが予想できるため。SGAではない可能性が大です。 これに対して予定日までおなかにいたにもかかわらず、2,000gで生まれた赤ちゃんは、同じ40週間おなかにいたほかの赤ちゃんに比べて明らかに小さいことは容易にわかりますね。こちらの方は先程述べましたSGA児なのです。 このように生まれたときの体重のほかに、在胎週数(母親のおなかの中にいた期間)によってSGAかどうかが決まります。

身長を伸ばすには?
●睡眠・運動について
【睡眠は熟睡することが大切】成長ホルモンがいちばん出るのは、熟睡しているときです。日々熟睡できることは背を伸ばすうえでも生活の基本といえます。正常な人の成長ホルモンは夜間 に3〜5回大きな波になって分泌されます。受験勉強などで睡眠時間は少なくなりますが、「熟睡すること」が大切です。また、お腹が一杯になると、成長ホル モン分泌が抑えられるので夜食はとらず、空腹のまま寝た方が身長の伸びに良いでしょう。
【適度な運動はいいが激しい運動は問題】運動をすると成長ホルモンが出ます。適度な運動は食欲を増進し、熟睡をもたらして成長にいいです。しかし、激しい運動をやりすぎると、背が伸びにくくな る可能性があります。小学校低学年から練習がハードなスポーツをすると早くから筋肉がつき、骨の成長を早めるので、早くに伸び止まり、結果として低身長に なる可能性もあるということになります。
【規則正しい生活が大切】規則正しい生活をしたら、目に見えて背が伸びるということではありませんが、規則正しい生活をすれば、食事もきちんととれ、睡眠も十分とれるしストレスも出にくく、適度なスポーツをする時間もとれます。健康をつくる生活としては規則正しい日常生活はすべての基本です。